

ハイブランドの最高峰であるエルメスのバーキン。2025年現在、正規店で購入すると200万円前後が必要です。
この記事では、バーキンはなぜ高いのか・値上がりが続いている理由や人気の素材などを解説しています。
「一生モノのバッグとしてエルメスを持ちたい」「資産価値にもなるバーキンをひとつでも手に入れたい!」と思っている人は、知らないと損な内容になっています。
Contents
エルメスのバーキンとは
エルメスを代表する最高級ハンドバッグ「バーキン」。
1984年の誕生以来、世界中のセレブリティを魅了し続けているこのバッグについて、誕生秘話と特徴をご紹介します。
バーキン誕生秘話
バーキンは、英国の女優ジェーン・バーキンと当時のエルメス社長ジャン=ルイ・デュマの機内での偶然の出会いから生まれました。
ジェーンが使っていたカゴバッグの中身が散らばる場面を目にしたデュマは、実用的で美しいバッグの開発を思い立ちます。
両者の対話から生まれたデザイン画は、職人の技術と融合し、理想的なバッグとして結実。
このエピソードは、エルメスの革新性とクラフトマンシップが見事に調和した象徴的な出来事として語り継がれています。
バーキンの特徴と構造
バーキンの最大の特徴は、使い勝手の良さと美しさを両立した構造設計です。
フラップトップの開閉部分は、サドルメイキングの技術を応用した精緻な金具により、荷物の出し入れがスムーズ。
内部には大容量のポケットを備え、小物の収納も機能的に配置されています。
両手持ちのハンドルは、腕に掛けても負担の少ない設計で、デイリーユースにも対応。
シンプルながら気品あふれるシルエットは、時代を超えて愛され続ける普遍的な魅力を放っているのです。
エルメス バーキンの定価
エルメス・バーキンには、サイズによって異なる価格帯が設定されています。
主要な3サイズの特徴と定価をご紹介します。
注意ポイント
為替や素材によって価格が変動する場合があります。
バーキン25
バーキン25は、エルメスが展開する最小サイズのバーキンです。
2025年時点での定価は、以下の通りです。
内縫いトゴ | |
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価格 | 1,881,000 |
エルメス直営店での価格は、バーキンの中でもっとも安いです。
しかし、近年のミニバッグブームで、中古市場ではバーキンの中でもっとも高価になりがちです。
コンパクトなサイズ感は、普段使いからパーティーシーンまで幅広く活躍。
長財布や手帳、スマートフォンなど必要最小限の荷物がちょうど収まるため、デイリー使用に最適です。
近年は若い世代を中心に人気が高まり、中古市場では定価以上の価格で取引され、バーキンの中でも高値を保っているサイズです。
小ぶりながらも確かな存在感があり、ファーストバーキンとして選ぶ方も増えています。
バーキン30
バーキン30は、最も人気の高いスタンダードサイズです。
内縫いトゴ | |
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価格 | 2,057,000 |
定価は定番レザーで200万円以上から。
A4サイズよりもやや小さめながら、長財布やポーチ、化粧ポーチなど女性の必需品がすっきりと収納できます。
ビジネスシーンからプライベートまで対応できる汎用性の高さが特徴で、年齢を問わず幅広い層から支持を集めています。
素材のバリエーションも豊富で、トゴやクレマンス、スイフトなど、お好みのテイストに合わせて選択可能です。
バーキン35
バーキン35は、バーキンシリーズの中でも収納力に優れたモデルです。
定価は230万円前後からスタート。
A4サイズの書類やノートPCなども余裕で収納でき、仕事でバッグを使用する機会の多い方に適しています。
大きめサイズながら、エルメスならではの美しいシルエットと確かな作りによって、重厚感のある上品な佇まいを実現。
収納力と美しさを両立した理想的なサイズとして、キャリア層からの支持が特に高くなっています。
バーキンはなぜ高い?7つの理由
エルメスのバーキンは、二次流通でも400万円以上もの高額な価格で取引されています。

その背景には、品質やブランド価値に関わる7つの要因があります。
1.職人が手作りで1つずつ仕上げる
エルメスのバーキンは、熟練の職人によって1つ1つ丁寧に作られています。
職人になるためには最低6年の修業が必要で、バーキン製作の技術を習得するにはさらに数年を要します。
1つのバーキンの制作には約18~24時間かかり、200以上の工程を経て完成に至ります。
特に革の裁断や縫製には細心の注意が払われ、職人の技によって美しいシルエットと耐久性が実現されているのです。
このような職人技は機械では再現できず、手作業だからこそ生まれる品質の高さがバーキンの価値を支えています。
2.アフターケアが充実している
エルメスは、バーキンに対して生涯にわたるケアサービスを提供しています。
使用による傷や汚れは、エルメス直営店で修理やメンテナンスが可能です。
糸のほつれや金具の交換、革の補修など、状態に応じた適切なケアを受けることができ、長年使用しても美しさを保つことができます。
このような手厚いアフターサービスは、バーキンを一生モノのバッグとして価値あるものにしています。
革製品の専門技術を持つ職人が丁寧に修理を行うため、新品同様の仕上がりも期待できるのです。
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3.希少な素材でつくられている
バーキンには、最高級のレザーや金具が使用されています。
例えば、クロコダイルやオーストリッチなどのエキゾチックレザーは、厳格な品質基準を満たした希少な素材のみが選ばれます。
金具にはパラジウムやゴールドがメッキされ、長期使用にも耐える耐久性を実現。
革の選別は特に厳しく、傷や色むらのない完璧な状態の素材だけが使用されます。
このような最高級素材の調達には多大なコストがかかり、それがバーキンの価格に反映されているのです。
4.ブランドの歴史が長い
エルメスは1837年の創業以来、革製品の製造技術を磨き続けてきました。
当初は馬具メーカーとして始まり、その技術を活かしてバッグや小物の製作へと発展。
180年以上にわたって蓄積された技術と経験は、現代のバーキン製作にも活かされています。
この長い歴史の中で築き上げられた信頼と実績が、エルメスの価値を支える重要な要素となっているのです。
伝統的な技法を守りながら、現代のニーズに応える革新性も兼ね備えています。
5.ハイブランドの最高峰だから
バーキンは、セレブリティやファッションアイコンたちに愛され続けてきました。
その洗練されたデザインと確かな品質は、時代を超えて多くの女性の憧れとなっています。
有名人の愛用例は数多く、様々なメディアでも取り上げられることで、そのステータス性はさらに高まっています。
エルメスというブランドの歴史と伝統に裏打ちされた信頼性も相まって、バーキンはラグジュアリーバッグの代名詞としての地位を確立しました。
6.供給数が少ない
エルメスは、バーキンの年間生産数を極めて限定的に管理しています。
一説では全世界で年間約12,000個程度と言われ、需要に対して圧倒的に供給が少ない状況です。
この生産制限は、品質の維持と希少価値の確保を目的としています。
また、カラーや素材の組み合わせも限定的で、同じ仕様のバッグが二度と作られないこともあります。このような希少性が、中古市場での価格高騰にもつながっているのです。
7.簡単に手に入らないから、買いたい人が絶えない
バーキンの購入には、エルメスとの信頼関係の構築が不可欠です。
通常、他のエルメス製品を継続的に購入し、担当スタッフとの関係を築いていく必要があります。
この過程で、エルメスの商品や歴史への理解を深め、ブランドの価値観を共有することが求められます。
このような購入システムは、バーキンの価値を理解し、大切に使用してくれる顧客を選別する役割も果たしています。
一朝一夕には手に入らない特別感も、バーキンの魅力の一つとなっているのです。

バーキンの値上がりが続いている理由5つ
エルメスのバーキンは、ここ数年で急激な価格上昇を続けています。
この背景には、グローバルな経済環境の変化や市場動向が密接に関係しています。具体的な要因を5つ解説します。
1.原材料・人件費の高騰
最高級レザーの調達コストは、年々上昇の一途をたどっています。
特に希少な素材であるクロコダイルやオーストリッチの価格は、需要増加と供給制限により大幅に高騰。
また、熟練職人の人件費も上昇傾向にあり、これは職人の高齢化と後継者不足が主な要因となっています。
エルメスは品質を維持するため、これらのコスト増加分を価格に反映せざるを得ない状況です。
原材料費と人件費の上昇は、バーキンの価格上昇に直接的な影響を与えているのです。
2.コロナ禍による供給量の減少
新型コロナウイルスの感染拡大は、バーキンの生産体制に大きな影響を与えました。
工房の一時閉鎖や職人の出勤制限により、生産量が通常の70%程度まで減少した時期もあります。
また、原材料の調達にも支障が生じ、生産計画の見直しを余儀なくされました。
供給量の減少は需給バランスを崩し、中古市場での取引価格高騰にも影響を及ぼしています。
この状況は徐々に改善しているものの、完全な回復にはまだ時間がかかる見込みです。
3.新興国市場の富裕層が増えた
アジアを中心とする新興国の経済発展により、富裕層の数が急増しています。
特に中国市場では、若い世代を中心にラグジュアリーブランドへの関心が高まり、バーキンの需要が急速に拡大。

インドやブラジルなどの新興国でも同様の傾向が見られ、世界的な需要増加につながっています。
限られた生産数に対して、グローバルな購買層が拡大していることで、価格上昇の圧力となっているのです。
4.資産価値が高いため投資として保有する人の増加
バーキンは、投資対象としての価値も高く評価されています。
過去10年間の価値上昇率は年平均14%以上とされ、株式市場を上回る投資リターンを実現。
このため、実際に使用する目的だけでなく、資産として保有する購入者が増加しています。
特に希少性の高い限定モデルは、購入直後から価値が上昇することも。
こうした投資需要の高まりも、市場価格の上昇に拍車をかけているのです。
5.円安の影響
為替市場における円安傾向は、バーキンの円換算価格に大きな影響を与えています。
エルメスの価格設定はユーロ建てが基準となるため、円安が進行すると日本での販売価格は自然と上昇します。
2020年以降の急激な円安により、日本市場では実質的な値上げとなる状況が続いています。
また、円安は海外からの購入者の増加も招き、国内の需給バランスにも影響を与えているのです。
バーキンが高額で売れる人気素材5つ
バーキンの価値を左右する重要な要素の一つが素材選びです。
特に人気の高い5つの素材について、その特徴と魅力を解説します。
1.エプソン
エプソンは、エルメスを代表する定番レザーの一つです。
型押しによって表面に細かな凹凸があり、傷やスクラッチに強い実用的な素材として知られています。
雨や汚れにも強く、デイリーユースに最適なのが特徴。
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パリッとした張りのある質感は、バッグの形状を美しく保ちながら、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで活躍します。
エイジングによる経年変化も楽しめ、長く使い込むことで味わい深い表情を見せてくれるのも魅力です。
2.トゴ
トゴは、大きな型押しと自然な艶が特徴的なレザーです。
しっかりとした厚みと重厚感があり、バーキンの風格ある佇まいを際立たせます。
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表面の凹凸は使用による小傷を目立ちにくくし、実用性も兼ね備えています。
エレガントな光沢感は年月を経ても色褪せることなく、むしろ使い込むことで独特の風合いが増していきます。
耐久性と美しさを両立した素材として、投資価値も高く評価されているのです。
3.トリヨンクレマンス
トリヨンクレマンスは、柔らかな質感と豊かな艶が魅力のレザーです。
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しなやかで手触りが良く、使うほどに馴染んでいく特性があります。
表面のキメは細かく、上品な印象を与えながらも、傷つきにくい丈夫さを持ち合わせています。
カラーの発色も良好で、特にビビッドカラーの人気が高いのが特徴。
イジングによって生まれる独特の光沢は、バッグに豊かな表情を与え、愛着のある一品となっていきます。
4.オーストリッチ
オーストリッチは、ダチョウの革から作られる高級エキゾチックレザーです。
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特徴的な突起(クイル)と柔らかな質感は、他の素材では得られない独特の風合いを生み出します。
軽量でありながら耐久性に優れ、使用による傷も目立ちにくいのが特徴。
希少価値が高く、入手困難な素材として知られています。
エイジングによる経年変化も美しく、世代を超えて受け継がれる価値のある素材として評価が高いのです。
5.リザード
リザードは、トカゲ革特有の繊細な鱗模様が美しい素材です。
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光を受けると鱗一枚一枚が輝きを放ち、上品で華やかな印象を演出します。
薄くしなやかでありながら、意外なほどの強度を持ち合わせているのが特徴。
エキゾチックレザーの中でも特に希少で、職人の高度な技術を要する素材として知られています。
バーキンの中でも最も高額な素材の一つとして、コレクターからの評価も極めて高くなっています。
バーキンは中古プレミア価格でも人気の理由3つ
エルメスのバーキンは、中古市場でも定価を大きく上回る価格で取引されることが多々あります。
その人気の背景にある主な理由は2つあります。
1.新品での入手が極めて困難
バーキンの新品を直営店で購入することは、非常に難しい状況が続いています。
エルメスの厳格な販売方針により、一般的な顧客が希望のタイミングで購入することはほぼ不可能です。

このため、中古市場やオークションでの取引が活発化。
特に人気カラーや限定モデルは、新品価格の1.5倍から2倍以上の価格で取引されることも珍しくありません。
即座に入手可能な中古品には、その希少性から高いプレミアムが付いているのです。
2.いつ買えるかわからない不安から解放されるから
エルメスは中古品であっても、正規品であれば生涯にわたるアフターケアを提供しています。革の補修や金具の交換、クリーニングなど、状態に応じた適切なケアを受けることができます。このサービスは、中古バーキンの価値を支える重要な要素となっています。また、エルメスの職人による丁寧な修理により、長年使用しても美しさを保ち続けることが可能。このような手厚いサポート体制が、中古市場での高い評価につながっているのです。
3.希望スペックのバーキンが手に入るから
中古のバーキンが高くても売れ続ける理由は、希望スペックが確実に手に入るからです。
エルメスでは、顧客フリーと呼ばれる運よく担当なしで購入できるバーキンがあります。
しかし、素材・大きさ・カラーは選べません。基本的にエルメスのバッグは全て稀少なため、見送ればもう出会えない可能性すらあります。
そのため、希望スペックを手に取って選べる中古バーキンが人気なのです。

バーキン真贋鑑定があるおすすめ専門店2つ
中古バーキンを安心して購入するには、信頼できる真贋鑑定システムを持つ専門店を選ぶことが重要です。
特に信頼性の高い2つの専門店を紹介します。
ALLU
ALLUは、エルメス製品専門の買取・販売を行う高級ブランド店です。
バーキンの真贋鑑定には、エルメスでの勤務経験を持つ専門鑑定士が携わり、素材や縫製、刻印など40項目以上の厳密なチェックを実施しています。
鑑定書の発行も行い、購入後のアフターフォローも充実。

オンラインショップでは、商品の状態を細部まで確認できる高精細な写真と詳細な状態説明を提供。
さらに、独自の品質基準による商品ランク付けで、コンディションを分かりやすく表示しているのが特徴です。
ギャラリーレア
ギャラリーレアは、20年以上の実績を持つ老舗中古ブランド専門店です。
バーキンの鑑定には、フランス人鑑定士を含む複数の専門家が関わり、独自の鑑定システムで偽物を徹底的に排除しています。
取扱商品は全て、購入証明書や付属品の確認から、革の質感、ステッチの間隔まで、細部にわたる入念な検査を実施。
また、定期的な市場価格の調査により、適正な価格設定を心がけているのも特徴。安心の保証制度と充実したアフターサービスで、多くのリピーターを獲得しています。
まとめ
バーキンがなぜ高いのか、本記事のまとめは以下の通りです。
- 職人が手作りで製作しているため量産できない
- アフターケアが充実していて一生モノになる
- 稀少な素材でつくられている
- ブランドの歴史が長い
- ハイブランドの最高峰だから
- 供給数が限定的
- 簡単に手に入らないから、欲しい人が絶えない
今後も円安・物価高が続くので、さらに価格が高騰する前に専門店での購入が賢い選択と言えるでしょう。